【好評:痛快F1コラム】ホンダ期待のシンガポールの成績も泡のように消えた…

激辛コラムも予想以上の反響で2回目もホンダ批判でOK?

「こないだのコラム、イイ感じで毒舌炸裂してたよ! ページビューも良かったから、シンガポールGPの後もコラム一本お願いね!」……と、Web CAR TOPから、再びF1コラム原稿の発注を頂いた。ホンダへの愛を思いきり注ぎ込んだ原稿がそんなに慶ばれるなら、ではではもう一本!

 ええっ! アレって単発じゃなかったの? 「また毒舌でヨロシク」って言われてもなぁ、ホンダF1の愚痴はひと通り書いちゃったし、ホンダの口撃ばかりしていると「あの感じの悪い、元F1ジャーナリストのイヤーな奴」って思わちゃうし……。

 と、3.487秒ほど悩んだものの、2009年に拙著「さらばホンダF1」(集英社刊、ただし既に廃刊・涙)出版後、「F1ジャーナリスト様」失業の憂き目に遭って以来、「頂いたお仕事は基本的に断われない」というのが、哀しきフリーランスの性!

「ハイハイ、わかりました。要するに、俺ひとりに言いたい放題言わせて、『危ない橋』を渡るトコを高見の見物しようっていう魂胆ですよね? 了解です……。お仕事ありがとうございます……。わかったよ、それで誰かが「スッキリ」するのなら、渡ってやろうじゃないのよ!

グゥーッド・モォーニィーングQuanaodep! で反響を待つ

 皆さんコンニチワ、お元気ですか? 元F1ジャーナリスト(涙)のケニー・カワキタです。(※今回はなぜか、安っぽいDJ調の文体です)

 いっやぁー、最っ高にオモシロかったですよねぇ、F1シンガポールGP!今シーズン、文字通り、向かうトコロ敵無しッて感じの、圧倒的な強さを見せていた、メルセデスが予選フロントロウも表彰台も逃し、ハミルトンはなんと決勝リタイア! あの銀色軍団が予選・決勝共にココまで苦戦するって、誰か想像してましたぁ?

 まぁ、確かにね、23のコーナーを短いストレートで繋いだシンガポールの市街地サーキット。中低速のコースレイアウトはパワーユニット(以下PU)の性能差が最も出にくいサーキットだと言われてましたけど、これまでPU性能で優位に立っていたメルセデス勢(ワークス+3チーム)の戦闘力が相対的に下がった結果、予選・決勝共に予想以上の混戦を演出してくれましたよねぇ。

 中でも凄かったのが、ポールポジションから優勝したヴェッテルが久々に魅せた「キレッキレ」のドライビング、いやぁ圧巻でした! 

 今年のF1は「音が悪い」とか「迫力が無い」とか……、いろいろキビシイ声もあるみたいですが、こういう、低速&市街地のシンガポールみたいなコースだと、コンクリート壁ギリギリをドライバー達がミリ単位のマシンコントロールですっ飛んでゆく姿に「おおおっ、F1ドライバーってやっぱりスゲエわ!」と改めて感じた人も多いんじゃないでしょーか?

 ミスを許さないコースでの予選一発の走りや、集団混戦状態での駆け引き、レース中のタイヤのマネージメント……など、ドライバーの実力差が出やすい状況だったから、天才ベッテル君もかつての輝きを取り戻してくれたんだと思います。

ところで肝心のマクラーレン・ホンダはどうした…?

 うーん、いまどき、マクラーレン・ホンダが「肝心」なのかどうかは疑問ですが、それはさておき、予選はアロンソが12位、バトン15位、決勝レースは2台ともリタイアって、まぁ、こんなモンなんじゃないですかね?

 このレースの前、人づてに聞いた某ホンダ幹部の話だと(※ちなみにMr.Aじゃないですよ)では「シンガポールGPはかなり期待している、シングル入賞は堅い」というコトでしたけど、正直、今回も予選Q2進出がせいぜいだと思ってましたから。

 実際、そのQ2で「トップから2秒以上の差」という結果を見れば、他車のアクシデントでQ2最後のタイムアタックができなかった……という不運を割り引いても、今のマクラーレン・ホンダに予選トップ10圏内を狙う実力は無かったというのが結論なんじゃないんでしょーか。

 もちろん、PU性能差の影響が小さく、ドライバーの腕がモノを言うこのコースで、アロンソとバトンという、F1世界チャンピオンふたりを擁するマクラーレンがこの程度だというコトは、散々悪評を浴びているホンダ製PUだけでなく、やはりマクラーレンの車体も「イマイチ」だという証拠。

 それに、決勝リタイアの原因は(今のところ)PUのトラブルじゃないらしいですから、ホンダとしては「ほっと胸をなでおろしている」かも知れません。

 でもねぇ……。PU性能差が影響しにくいコースだから有利……とか、遅いのはホンダだけじゃなく、マクラーレンの責任もあるコトがハッキリした……なんて、考えてみれば、どちらも「PUサプライヤー」のホンダとして喜べる話じゃないってゆーか、むしろ、その逆!

 要するにホンダPUがダメってコトなワケですし、その上、マクラーレンの車体もダメなら、もう希望無しのダメダメじゃん……(涙)ってね。

 当然、PU性能+車体性能+ドライバーの腕、全ての要素で最高のパフォーマンスが求められる「世界最高のサーキット」鈴鹿が舞台の日本GPで、今週末、マクラーレン・ホンダが苦しい戦いを強いられることは確実かと(涙)。

 まぁ、前回のコラムで書いたように今年のホンダは「ダメダメ」を覚悟して、変な期待を抱いたりせず、静かに、長い目で見守るしかないんですから、今週末の日本GPは「マクラーレン・ホンダに注目!」じゃなくて、「イタリアGP以降、上り調子のフェラーリ、特に『鈴鹿大好き』のヴェッテルがメルセデス相手にどこまでやれるのか?」みたいなトコロに注目して楽しんではいかがでしょーか?
道端ジェシカの鼻より25%美しければ容姿はどうでもいいのか?

 さて、ここで先週の僕のコラムについて、リスナー……じゃないや、読者の方から、いくつか質問やご意見のお便りを頂いているので、ご紹介しましょう。

 最初のお便りは、東京都東村山市にお住まいの、ペンネーム「禿るハルト・ベルガ―」さんからのおハガキ。

「カワキタさん、先日のコラムを読んでオカシイと思ったので、ハガキを送りました。カワキタさんはホンダのAさんが『ホンダのPUユニットはルノーより25馬力勝っている』とコメントしたことについて、グダグダと文句を言っていましたが、その後、F1雑誌やインターネットの記事を読んだら、新井さん、本当はPU全体の出力ではなく、エネルギー回生を除いたICE(内燃機関)のパワーの比較で『ルノーよりも25馬力上回っている』と言っていたようです。間違った情報で、僕の大好きなホンダF1やAさんのコトを悪く言うのは納得いきません!」

 うーん、そうらしいですよねぇ。僕も当初の報道で「PU」の出力でルノーより25馬力勝っているという意味だと思っていたら、本当はICE(内燃機関)単体のパワーの話なんですってねぇ……。

 僕はF1の現場で取材していないので、ホンダのAさんが最初からそうコメントしたのに正しく報じられていなかったのか? それとも後からの取材で「そういう意味だった」と仰ったのかは分かりませんが、いずれにせよ、それが事実なら僕のコラムも間違った前提で書いちゃったワケで、謝らなきゃいけませんよね、ゴメンナサイ。

 ただね、僕、良く分からないんですけど、ホンダってエンジンサプライヤーじゃなくてPUサプライヤーなんですよね? 今のF1のPUってICE(内燃機関)+MGU-K(運動エネルギー回生)+MGU-H(熱エネルギー回生)で構成されているわけで、その中のICEだけ取りだして「あそこより何馬力勝ってる」とか、「何馬力負けてる」とかコメントすることに一体、何の意味があるんでしょうか?

 それって「私は鼻の形だけだったら道端ジェシカに25%勝ってる」って言っているようなモンでしょ?

 と、言う事で、本当に「ICEのパワーの話」だったのなら、訂正して謝りますけど、その代わり「そんなことをコメントして、何の意味があるの? 誤解されるようなコト言わないでよ!」ってツッコミを入れるしか無いですよね。

 ともかく、問題はエネルギー回生も含めたトータルのパワーでしょ? そもそも、エネルギー回生技術こそが今回、「ホンダがF1にチャレンジする理由」だったハズなんだからさぁ……。

ホンダの問題以上にF1のレギュレーションおかしくない?

 ハイ、まだ少しお時間があるみたいなので、もう一枚紹介しましょうか? こちらは埼玉県、越谷市にお住まいの「ロベルト・漏レノ」さんからのお便り……。

「カワキタさんこんにちは、先日のコラム読みました。で、僕ちょっと思ったんですけど、確かにホンダのPUの信頼性不足は問題ですが、それよりも、PUの使用を年間最大4基に制限するとか、シーズン中の開発に制限があって、トークンみたいな分かりにくい仕組みがあるとか、エンジン交換しすぎると、50グリッド降格とか、非現実的なコトになっちゃうペナルティの仕組みとか……。ホンダそのものよりも、今のF1のレギュレーションのほうに大きな問題があるんじゃないかと思うんですけど、どーでしょう?」

 なるほどねぇ、ウンウン、そうね、僕も個人的には今のレギュレーションには全面的に反対! PUの開発制限とか、わけのわからない「トークン」の仕組みとか、ペナルティとか……すべてがややこしくて、実はちゃんと分かってない。「ああ、今、自分がF1ジャーナリストじゃなくて良かったぁ……」と密かに胸をなでおろしているぐらいですからね。

 でもさぁ、それとホンダの苦戦とは「別問題」だと思うんだよね。ホンダは敢えて他のメーカーよりも1年参戦を遅らせて、今のこのレギュレーションもよーく理解した上で、その前提でF1に帰って来たんだからさ。その立場で「そもそもレギュレーションがオカシイ」なんて言える立場じゃないし、言ってもいけないし、メディアやファンがそういう形でホンダを擁護するのも、やっぱりオカシイと思う!

 確かに今のF1、レギュレーションも、お金のコトも、安全性の面でも、課題や問題はいっぱいで、特にPUのレギュレーションは最悪だと僕も思います。

 だから「将来的にそれをどう改正すべきか」については考えるべきだけど、そもそも、みんなが同じレギュレーションのマシンとルールで競い合うのが「フォーミュラ」なんだからさ、マクラーレン・ホンダの不振とレギュレーションの問題をゴッチャに語るのはやっぱりナシでしょ?

 と、いうワケで「混ぜるな危険!」 ふたつの話は「別の話」だと思いますよー!

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